名劇SSブログ

世界名作劇場の二次創作SS(ショートストーリー)ブログです。※画像等の二次利用・無断転載はお断りしております。現在は「けものフレンズ」が中心となってしまいました。名劇関連は休憩中です(小説に出来そうなネタが無いです……スイマセン……)

美沙子のメシ:4

  四杯目 激辛ソース焼きそばサンド


 お正月気分もすっかりと消え去り、いつもの感覚が戻ってきた一月の下旬。何事もなく仕事も順調に進み、週末を迎えた。
 よく晴れた明け方の空を窓から見上げると、ぐいっと伸びをして、出かける準備を進める。午前中はマンションの近くにある緑地公園に行こうと決めていたのだ。
 午後は家で趣味の時間。私の趣味はイラストを描くことで、「ピクぞう」というサイトに投稿している。最近のお気に入りは「どうぶつフレンズ」というアニメで、そのイラストを描いては投稿している。勿論、会社の人には内緒である……。
「さあ、行きますか」
 出かける準備をして、いざ出発。
 緑地公園までは徒歩で三十分という距離。線路を超えて、大きな道に出るとその道に沿ってまっすぐ歩く。すると、緑地公園の入り口が見えてくる。そこから入って園内の道路を歩くわけだけども……これがまあ、山あり谷ありの勾配が続くわけで、結構いい運動になるのよね。
 陽も高くなり、朝ごはんにと持ってきた塩おむすびを高台の広場で景色を眺めながら食べる。朝早いこともあり、誰も居ない広場で食べるお弁当はなんだかちょっと特別な気分になれる……と……。
「あら?」
 私の視線の横に、男性がカメラを構えて何かを写しているのが見えた。先客が居ましたか……。でも……いったい何を撮ってるんだろ……気になるわね。
 遠目にその光景を眺めると、あることに気が付いた。その男性は景色を撮っているんじゃなくてベンチに何かを座らせて撮影しているのだ。小さくてよく見えないが、どうやら何かの人形らしい……。
「なるほど……そういう撮影ですか」
 塩おむすびを食べ終えると、その人の邪魔にならないようにそっとその場を立ち去る。
「最近は外でも撮影するのねえ」
 私はそう呟きながら、また園内の道路を歩き回った。途中で大きな池がありボートも乗れる……んだけど、まあ、一人で乗ってもね。
 池を抜け、その先にあるキャンプ場も抜けて小さなゴーカートが乗れる交通公園を通り過ぎ、ドッグランへと向かう。そこで休憩がてら、ドッグランで遊ぶ犬達をしばし観察。カメラ持ってこれば良かったかな……。色々とイラストの参考になるのよね、こういうのって。
 そのドッグランを抜けると、「癒しの森」という大げさな名前の林がある。管理事務所か……はたまた清掃会社の人か分からないけど、一生懸命に落ち葉とかの掃除をしていた。
「こんなに朝早くから、ご苦労様です」
 その人達に小さく頭を下げると、その道を抜けて野球場へと向かう。その向かい側にディノアドベンチャーという場所がある。まだ一回も入ったことがないけども……場所的に考えてたぶんあの迷路よね……。
 確か小学校の時の遠足だったわね……この迷路に入った私は凄くビックリした。何故なら、スタートの隣にゴールがあり、壁も何もなかったので入って数秒でゴールしてしまったのだ。たぶん業者のミスなんだろうけど……アレには驚いたわね……。
 たぶんもう色々と変わってると思うんだけど……入ろうって気にならないわね。
 そんなこんなで腕時計の時間を見ると、あらまあ、もうそろそろお昼なのねえ。それじゃあ……お昼ご飯の材料を買って、帰りますか。


 その帰り道の途中にある名鉄の駅、鳴海駅に立ち寄ってそこにあるスーパーヤマカワでお昼の材料を見て回った。焼きソバの麺が安いわね……。じゃあこれと、う~ん……卵はあるしな~……ソース……。あ……ソース買わなきゃ、もう残りが少なかったわね。ソースと一味唐辛子と……、あとはお菓子……と。
 レジで会計を済ませ、マンションへと帰る。部屋に着くと台所へと向かい、ソースを棚から取り出すと……ほらね、もう少ししかない。
 そのソースのボトルに、買ってきたソースをボトルの半分ほど継ぎ足す。そしてそこに、一味唐辛子を適量投入。これで激辛ソースが出来上がるというわけ。残った一味も新しく買ってきたやつに入れてしまいましょう。
 このソース、色々と万能なのよね。野菜炒めにも合うし、サラダにかけてもおいしい。もちろん目玉焼きにも、焼きソバにも合う。
 それでは早速、お昼の準備を始めましょうか。まずは食パンを一枚トースターに入れて、セット。焼き上がるまでに焼きソバを作ってしまいます。サラダ油にゴマ油を少し入れて、麺を炒めて……充分に火が通ったら、この激辛ソースで味を付ける。具材は一切なし。
 卵を溶いて、ほんの少しのお塩で味付け。それを少しのサラダ油でスクランブルエッグにすると、トースターから丁度よく焼けたトーストがよっこいしょと顔を出す。
「よし、出来上がり」
 トーストにマヨネーズを塗って、焼きソバと、スクランブルエッグを挟んで~っと……。
「ふっふっふ~。激辛ソース焼きそばのサンドイッチ、完成~。それでは、いただきます!」
 ザクリと音を立てて私の口の中へ……。パンの耳が香ばしく焼けて……もっちりしてて、六枚切り五十八円の安物でも充分に美味しい。そのパンと、スクランブルエッグ、そして焼きソバも同時に口の中へと入ってくる。
 いや~……パンと卵と焼きソバって、何でこんなに合うんだろうか。日本に食パンがあって……本当に良かった。
 おっと……来たよ来たよ、来ましたよ、激辛ソースが。この辛さが卵とバツグンに合って、もうこのソース無しでは生きていけないほど虜になってしまった私。冬だというのに汗が流れるこの辛さ、口の中が赤道直下の砂漠地帯にでもなったかのような、そんな辛さだ。
 そのサンドイッチを食べ終え、残った焼きソバとスクランブルエッグをそのまま頬張る。一度で二度おいしいお昼ご飯のメニュー……なんだけど、一人暮らしじゃなきゃできないわよね。
 お皿を持って一気にかき込み、「ごちそうさま!」と手を合わせて後片付けへ。その片付けが終わっても、後引く辛さに口の中がまだヒーヒーとしている。
 その余韻に浸りながらラジオを聴き、コーヒー牛乳を楽しみながらイラストを描く。この時間が天国過ぎてたまりません。
 デジタルではなく鉛筆と色鉛筆で描くので、完成したらデジカメで写真を撮ってピクぞうに投稿……っと。
 投稿し終わったら暫く観察。ブログと違ってすぐに反応があるのが良いわよね。ほら、もう「いいね!」が付いた。「マイぞう」という、サイト内で直接やり取りができる人達からもメッセージが入り、それに返信をしていくのが一番の楽しみ。ブログだと中々感想が頂けなかったりとかあるから、私はこっちの方が好きだ。
 さて、夕ご飯は何にしようかな~と思いながら、パソコンの前で陽が暮れていく……。
 今日も、おいしいごはんを、ごちそうさま。






 次回「美沙子のメシ」は、「片手鍋ご飯」です。お楽しみに。

 美沙子のメシ

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